大航海時代の特徴|どんな時代だったの?
「大航海時代とは?」という疑問にわかりやすく回答。航海技術の進歩や新大陸の発見、植民地化など、大航海時代の重要な特徴を理解する助けになれば幸いです。

大航海時代の特徴|どんな時代だったの?

15世紀から17世紀にかけての「大航海時代」は、ヨーロッパの国々が世界中の海に繰り出し、新たな大陸や航路を発見し、世界の歴史に大きな転機をもたらした時代です。この時代には、地理的な発見にとどまらず、社会や経済、文化にまで広がる多くの影響が生じました。今回は、この大航海時代の特徴を5つの視点から詳しく見ていきましょう。

 

 

特徴① 新しい航路を求めた時代

大航海時代が始まった背景には、ヨーロッパ諸国がアジアとの直接貿易を求めたことが挙げられます。特に、香辛料や絹などの貴重な品々を求めて、ヨーロッパ各国はそれまでの陸路ではなく、海を使った新しいルートを探し始めました。既存の陸上貿易ルートであるシルクロードは、距離が長いだけでなく、オスマン帝国の支配下にあったため危険でした。 こうしてヨーロッパの探検家たちは、陸路を避けて大西洋を渡る為の新しいルートの開拓に乗り出したのです。

 

特徴② 技術革新が進んだ時代

大航海時代が実現したもう一つの要因は、航海技術の発展です。羅針盤の改良天測儀の導入により、航海者たちは遠洋でも正確に自分たちの位置を確認できるようになりました。また、新たな造船技術により、長期間の航海にも耐えうる大型の船が作られるようになり、海上の安全性が格段に向上しました。ポルトガルやスペインといった国々が、国家主導で探検隊を送り出したことも、この技術的進歩が背景にあります。

 

特徴③ 新大陸と新しい世界を発見した時代

大航海時代を象徴する出来事の一つが、アメリカ大陸の「発見」です。スペインの支援を受けたクリストファー・コロンブスが1492年に到達した新大陸は、それまでヨーロッパでは知られておらず、アジアの一部だと思われていました。しかし、この発見によりヨーロッパ諸国は、新しい資源や土地を求めて競って探検を行うようになります。また、ポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマヨーロッパーインド航路を発見したことも、この時代を象徴する大きな出来事です。これにより、ヨーロッパとアジアの交易が一層活発になったんですね。

 

特徴④ 植民地化が進んだ時代

大航海時代のもう一つの重要な側面は、植民地化の進展です。ヨーロッパ諸国は新しく発見した大陸や地域に次々と植民地を築き、そこから多くの富を持ち帰りました。とりわけ、アメリカ大陸では金や銀の採掘が盛んに行われ、これがヨーロッパの経済に大きな影響を与えました。しかしその一方で、現地の先住民たちは、ヨーロッパ人によって征服され、圧倒的な搾取や暴力にさらされました。 アメリカ大陸では、ヨーロッパ人が持ち込んだ疫病によって、多くの先住民が命を落とし、社会が崩壊していったのです。

 

特徴⑤ 世界経済が広がった時代

大航海時代は、世界の国々をつなぐ新しい経済システムの誕生を促しました。ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ大陸を結ぶ「大西洋三角貿易」がその典型例です。

  1. ヨーロッパからアフリカへは製品が送られ
  2. アフリカからはアメリカ大陸に奴隷が送られ
  3. アメリカからはヨーロッパへ貴金属や作物が運ばれる

このような交易のネットワークが、世界の経済を大きく変え、グローバルな貿易が進展していきました。これに伴い、経済だけでなく文化や社会もまた、世界規模で影響を受けるようになったのです。

 

というわけで、大航海時代の特徴についての解説でした!

 

まとめると

 

  • ヨーロッパ諸国はアジアとの新しい交易ルートを求めて、大航海時代が始まった。
  • 航海技術の進歩が、探検と新しい大陸の発見を可能にした。
  • 植民地化が進み、世界経済が広がるきっかけとなった。

 

・・・というわけですね。大航海時代というテーマにおいて、このことは世界を一つに結びつけ、文化的にも経済的にも大きな変革をもたらした重要な時代なのです。