
大航海時代、ヨーロッパの国々が未知の世界に航海を繰り広げ、貿易や植民地開拓に挑んでいました。この時代、航海術の発展には数学が欠かせないものでした。計算が精密であればあるほど、航路を正確に定め、資源を効率的に管理することができたからです。本記事では、もう少し詳しく、なぜ大航海時代に計算がこれほど重要視されたのかを探っていきます。
大航海時代の航海で最も重要だったのは、自分たちがどこにいるかを正確に知ることです。緯度を知るためには、天体の位置や太陽の高度を測定し、それを元に計算する必要がありました。たとえば、六分儀や四分儀と呼ばれる道具を使って、星の高度を測定し、航海士はそれを基に自分たちの位置を推定していました。
経度の計算はさらに難しく、経度の正確な測定は長年の課題でした。これは地球の自転に基づく時間の違いを計算することで可能になるのですが、高精度な時計(クロノメーター)が発明されるまでは経度の特定は非常に困難だったのです。
船がどれだけの距離を進んだかを知るためにも、計算が不可欠でした。航海士はログラインと呼ばれる道具を使って船の速度を計り、それを時間と掛け合わせることで進んだ距離を計算していました。速度と時間の掛け算により、船がどれほど進んだのかを知ることができたのです。
さらに、風向きや潮流の影響を考慮する必要があったため、これらの要因を計算に含めることは難しかったものの、正確な計算によって航路をできるだけ安全に、無駄なく進むことが可能となったのです。
航海中、食料や水、物資の管理は極めて重要でした。長い航海では、限られた物資をいかに効率的に使うかが生死を分けます。よってどれだけの物資が必要か、どれくらいのペースで消費するかは、計算によって決定されました。特に、食糧や水が不足すると、壊血病や飢えなどの危険が高まるため、航海の計画段階で入念な計算が行われていたのです。
物資が不足しないように、出発前に必要な量を慎重に見積もり、港に寄る際には、補給を怠らないことが求められたわけですね。
大航海時代は、単に冒険の時代ではなく、莫大な富を求める商業的な動機によって支えられていました。というのも、新しい貿易ルートや植民地の発見により、ヨーロッパ諸国は新たな市場を開拓し、多くの富を得る機会を得ましたよね。
そのため、精密な簿記や財務管理が不可欠となったということで、大航海時代は商業数学の発展にもつながっているんですよ。
航海にかかる費用や得られる利益を正確に把握し、商取引の利益を最大化するために、計算は極めて重要な役割を果たしていたのです。
というわけで、大航海時代に計算が重視された理由についての解説でした!
まとめると
・・・というわけですね。つまるところ「航海の成功を左右する多くの要素で、数学的な計算が重要だった」という点を抑えておきましょう!