
大航海時代に関連する用語を幅広くまとめています。
大航海時代は、15世紀後半から17世紀にかけての時期で、ヨーロッパの海洋国家が新たな航路を求めて世界中の海を探検した時代です。この時代は、ポルトガル・スペインを始めとするヨーロッパ勢が新大陸を発見し、アジアとの直接貿易路を開拓することに成功したことで知られます。また地理的発見だけでなく、地球規模の文化的、経済的交流をもたらし、「世界の一体化」に繋がった為に、世界史においても重要な画期となったのです。ここではそんな大航海時代に関わる用語を、出来る限り幅広くまとめました。
ポルトガル | 大航海時代初期の先駆者。アフリカ沿岸を探検し、バスコ・ダ・ガマがインド航路を発見した。香辛料貿易で繁栄。 |
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スペイン | 1492年にコロンブスが新大陸を発見し、アメリカ大陸を広く支配。ポルトガルと共に世界の海を制した。 |
イギリス | 大航海時代後期に台頭。北米植民地やインドで勢力を拡大し、後に世界最大の帝国を築いた。 |
オランダ | 17世紀に貿易の大国として成長し、東インド会社を設立。香辛料貿易でポルトガルに取って代わった。 |
アステカ王国 | 現在のメキシコに存在した強大な帝国。スペインの征服者コルテスによって1521年に滅亡。 |
インカ帝国 | 南アメリカのアンデス地方に栄えた帝国。1533年にスペインのピサロにより征服された。 |
マヤ文明 | 中央アメリカに栄えた古代文明。高度な天文学や建築技術を持ち、スペイン侵略まで続いた。 |
レコンキスタ | キリスト教徒によるイベリア半島奪還運動。1492年の完了後、スペインは海外進出に注力。 |
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絶対王政 | 君主が絶対的権力を持つ統治体制。貿易や植民地政策を推進し、大航海時代を支えた。 |
宗教改革 | 16世紀の宗教的変革。カトリックとプロテスタントの対立が激化し、ヨーロッパ各国の政治・経済に影響。 |
産業革命 | 18世紀後半の技術革新。生産力の向上により、世界貿易がさらに活発化し、植民地支配が加速した。 |
世界の一体化 | 大航海時代に始まった世界各地の接触により、文化・経済の交流が活発化し、グローバルな繋がりが形成。 |
農場領主制 | ヨーロッパの封建的農業制度。農奴制を基盤に大規模農場を経営し、経済基盤を支えた。 |
プランテーション | 植民地での大規模農場経営。主に砂糖や綿、コーヒーなどの換金作物を生産し、奴隷労働に依存した。 |
キリスト教 | 大航海時代の探検や植民地化を正当化する理由の一つ。宣教師は新世界での布教に努めた。 |
植民地 | 他国の支配下に置かれた土地。大航海時代に多くの地域がヨーロッパの植民地とされた。 |
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喜望峰 | アフリカ南端の岬。ポルトガルの探検家バルトロメウ・ディアスが発見し、インド航路の重要な通過点となった。 |
新大陸 | 1492年にコロンブスによって「発見」されたアメリカ大陸。ヨーロッパ諸国の探検と征服の対象となった。 |
西インド諸島 | カリブ海に位置する島々。スペインが初めに到達し、植民地支配が進んだ。 |
ブラジル | 1500年にポルトガル人ペドロ・アルヴァレス・カブラルが到達。後に重要な砂糖と奴隷貿易の中心地に。 |
インド | 香辛料や絹などの貿易で重要な拠点。ポルトガル、オランダ、イギリスが競って植民地支配を進めた。 |
モルッカ諸島 | 香辛料の原産地として知られるインドネシアの島々。ポルトガル、スペイン、オランダが争奪。 |
フィリピン | 1521年、マゼランが到達した島国。スペインの植民地となり、アジア貿易の要地となった。 |
カナリア諸島 | スペイン領の大西洋諸島。大航海時代の初期からヨーロッパの船が寄港し、重要な補給地となった。 |
アゾレス諸島 | ポルトガル領の大西洋諸島。帆船の航海に重要な中継地点として利用された。 |
マデイラ諸島 | ポルトガルが発見した大西洋諸島。砂糖栽培のプランテーションが発展し、奴隷労働が行われた。 |
オーストラリア | 17世紀にオランダ人が発見。後にイギリスが植民地化し、囚人流刑地としても利用された。 |
三角貿易 | ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ大陸を結んだ貿易。奴隷、砂糖、工業製品が取引された。 |
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南蛮貿易 | 16世紀から17世紀にかけて、日本がポルトガルやスペインと行った貿易。鉄砲やキリスト教が伝来。 |
奴隷貿易 | アフリカからアメリカ大陸への黒人奴隷の輸送。プランテーションでの労働力として使用された。 |
西回り航路 | ヨーロッパからアメリカ大陸を経てアジアへ至る航路。コロンブスが開拓し、スペインが利用。 |
東廻り航路 | ヨーロッパからアフリカ南端を回ってアジアへ至る航路。ポルトガルが開拓し、香辛料貿易を独占。 |
銀 | 新大陸で大量に採掘され、スペイン経済を支えたが、インフレーションを引き起こした。 |
砂糖 | プランテーションで栽培され、三角貿易の主要産品に。ヨーロッパでの需要が急増した。 |
トマト | 新大陸からヨーロッパに伝わった作物。最初は観賞用だったが、後に食用として広まった。 |
香辛料 | 胡椒やシナモンなどが含まれ、高価な貿易品。ヨーロッパ諸国は香辛料貿易をめぐり激しく競争。 |
唐辛子 | 新大陸から伝来した作物で、世界各地の料理に取り入れられた。アジアでも急速に普及。 |
胡椒 | インドを主な産地とする香辛料。大航海時代の貿易の中心品であり、特にポルトガルが独占を目指した。 |
コロンブス | 1492年に大西洋を横断し新大陸を「発見」。スペイン王室に仕え、航海を行った。 |
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マゼラン | 世界一周航海を指揮し、地球の球体性を証明。彼自身はフィリピンで戦死したが、部下が航海を完遂。 |
バスコ・ダ・ガマ | ポルトガルの探検家。初めて喜望峰を回り、インドへ到達した航海で有名。 |
バルトロメウ・ディアス | ポルトガルの探検家。1488年、ヨーロッパ人で初めて喜望峰を回り、インドへの航路を開いた。 |
エンリケ航海王子 | ポルトガルの王子。探検家たちを支援し、アフリカ沿岸の探検と航海技術の進展を促進。 |
ザビエル | イエズス会の宣教師。日本やインドでキリスト教の布教活動を行い、影響を与えた。 |
バルボア | スペインの探検家で、1513年にパナマ地峡を横断し、太平洋を発見した最初のヨーロッパ人。 |
ペドロ | ポルトガルの探検家ペドロ・アルヴァレス・カブラルは、1500年にブラジルを発見した。 |
壊血病 | ビタミンC欠乏症。大航海時代、船乗りに多発した病気で、船旅中の栄養不足が原因。 |
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天然痘 | 新大陸に持ち込まれたヨーロッパの病気。先住民に甚大な被害を与え、帝国崩壊の一因となった。 |
梅毒 | 新大陸からヨーロッパに持ち込まれた性感染症で、ヨーロッパ中に蔓延した。 |
ペスト | 「黒死病」として知られ、ヨーロッパで大流行。人口減少により社会と経済に大きな影響を与えた。 |
ライム | ビタミンCを含む果実。壊血病予防のため、イギリス海軍が積極的に船で利用したことから「ライム野郎」と呼ばれた。 |
帆船 | 風力を利用して航行する船。大航海時代の主要な交通手段で、長距離航海を可能にした。 |
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ガレオン船 | 16世紀の大型帆船。スペインが主に使用し、貿易と軍事の両方で活躍した。 |
奴隷船 | アフリカからアメリカ大陸へ奴隷を輸送するために使用された船。劣悪な環境で、多くの人命が失われた。 |
羅針盤 | 方位を示す航海の必須道具。大航海時代により正確な航海が可能となった。 |
大砲 | 帆船に搭載された武器。海戦において強力な攻撃手段として使われ、海軍力の重要要素に。 |
海図 | 航海用の地図。大航海時代、未知の海域を探索するために必須の道具。 |
偏西風 | 西から東に吹く風。大西洋航路で重要な風で、帰路の際に利用された。 |
貿易風 | 東から西に吹く風。大航海時代の船乗りたちは、この風を利用して新大陸やアジアへ航海した。 |