大航海時代の航路開拓史|発見された順番を覚えておこう
このカテゴリーでは大航海時代に発見された航路開拓の歴史についてまとめています。ヨーロッパとアジアを結ぶ新しい航路や、新大陸への発見がどのように世界経済や文化交流を促進したのか、歴史的背景を探っていきたいと思います。

大航海時代の航路開拓史|発見された順番を覚えておこう

大航海時代といえば、ヨーロッパの探検家たちが世界中に新しい航路を発見し、貿易や文化交流が急速に進んだ時代です。その背景には、香辛料や宝石、富の源を求めて果敢に海へ乗り出した人々がおり、彼らの航路開拓の成功が、現在のグローバルな世界経済の基盤となったのです。この記事では、そんな大航海時代に発見された重要な航路を順を追って解説し、どのように世界が繋がっていったのかを探っていきましょう!

 

 

航路①:喜望峰周りの航路(1488年発見)

ヨーロッパとインドを結ぶ航路を切り開くための最初の大きなステップは、ポルトガルの航海者バルトロメウ・ディアス(1450年 - 1500年)が達成したものでした。1488年、彼はアフリカ南端の喜望峰を発見し、これによってアフリカ大陸を回り込む新たな航路が確立されたのです。この航路は、ヨーロッパがアジアへの直接航路を模索する大きな一歩となりました

 

ディアスの発見は、当時のヨーロッパにとって画期的で、香辛料貿易の新しい可能性を示すものでしたが、実際にインドに到達するにはもう少し時間がかかります。

 

航路②:インド航路(1498年発見)

ポルトガルのバスコ・ダ・ガマ(1460年頃 - 1524年)が、1498年にインドのカリカットに到達したことは、大航海時代を象徴する出来事でした。ダ・ガマは、喜望峰を回って東アフリカ沿岸を経由し、ついにインド洋を横断する航路を確立しました。これにより、ヨーロッパとインドを直接結ぶ貿易路が生まれ、香辛料などの貿易品を中東を介さずに手に入れることが可能となりました。

 

この航路の開拓により、ポルトガルは香辛料貿易の独占権を確立し、長い間その利益を享受しました。

 

航路③:新大陸への航路(1492年発見)

1492年、スペインの王室の支援を受けたクリストファー・コロンブス(1451年 - 1506年)が、大西洋を横断し、アメリカ大陸に到達しました。コロンブスはインドを目指していたものの、たどり着いたのは未知の新大陸でした。この発見は、ヨーロッパとアメリカ大陸を結ぶ航路の始まりとなり、後の植民地時代へと続く大きな転機となったのです。

 

コロンブスの航路開拓によって、スペインは新大陸での支配権を確立し、多くの富を得ることになりました。

 

航路④:太平洋横断航路(1521年発見)

1521年、スペインのフェルディナンド・マゼラン(1480年 - 1521年)の遠征隊が、史上初めて太平洋を横断する航路を発見しました。マゼラン自身は航海中にフィリピンで命を落としましたが、彼の遠征隊はヨーロッパ人として初めて世界一周を成し遂げたのです。この航路は、ヨーロッパから南アメリカを経由してアジアに至る新たな貿易ルートとして重要な役割を果たしました。

 

太平洋横断航路は、スペインがフィリピンや東南アジアとの貿易に乗り出すための足がかりとなりました。

 

航路⑤:オランダ東インド航路(1595年発見)

16世紀後半、ポルトガルが支配していたアジア貿易に挑戦したのがオランダでした。オランダは1595年に東インド(現在のインドネシア)への航路を開拓し、香辛料貿易における新たな競争相手として急速に台頭しました。オランダはその後、東インド会社を設立し、アジア貿易の覇権を握ることになります。

 

この航路の発見により、オランダは香辛料貿易の重要な拠点を築き、ポルトガルやスペインに次ぐ大航海時代の主要プレーヤーとなったのです。

 

航路⑥:北西航路探査(16世紀以降)

大航海時代には、ヨーロッパからアジアへの新たなルートを探る試みも多く行われました。その一つが北西航路の探査です。この航路は、ヨーロッパから北アメリカを北回りで通ってアジアに至るというものでした。16世紀後半からイギリスやフランスの探検家が次々に挑戦しましたが、北極圏の過酷な環境や氷に阻まれ、成功には至りませんでした

 

北西航路は結局、大航海時代には開拓されなかったものの、後の世紀において重要な探検のテーマとなり続けました。

 

というわけで、大航海時代に発見された航路についての解説でした!

 

まとめると

 

  • 喜望峰周りの航路(1488年)でアフリカ南端を回るルートが発見された
  • インド航路(1498年)により、ヨーロッパとアジアの直接貿易が始まった
  • 新大陸への航路(1492年)は、アメリカ大陸の発見につながった
  • 太平洋横断航路(1521年)は、世界一周を可能にした
  • オランダ東インド航路(1595年)がアジア貿易の新たな競争を生んだ

 

・・・というわけですね。

 

つまるところ「大航海時代の航路開拓は、ヨーロッパが世界とつながり、現在のグローバル経済の基礎を築いた。」という点を抑えておきましょう!