
大航海時代は、ヨーロッパの国々が新たな貿易ルートや未開の土地を求めて、世界中に航海に出た時代です。クリストファー・コロンブスやバスコ・ダ・ガマ、マゼランのような著名な探検家の名前はよく知られていますが、その背後には数多くの船乗りたちがいました。彼らの日常生活はどのようなものだったのでしょうか?ここでは、大航海時代の船乗りたちの生活について詳しく解説していきます。
大航海時代の船乗りたちの生活は、現代では想像もできないほど過酷なものでした。特に航海は長期間に及んだので、食料や水が不足することは命に関わる大問題でした。船には保存が利く食べ物※が積まれていましたが、腐りやすい果物や野菜はほとんど持ち込めなかったため、栄養不足による壊血病などの病気に苦しみました。
※ビスケットや塩漬け肉が主な保存食でしたが、これすらも航海が長引くとカビが生えたり、虫がついたりしてしまいます。さらに、水は貯蔵が難しく、日にちが経つと腐って飲めなくなるので、保存が利くビールやラム酒を飲み水として代用していました。
また、狭い船内でプライバシーはないに等しく、寝る場所も限られている為、船員たちはほとんど床で寝ていました。
以上の理由で、船乗りの疲労は、精神的にも肉体的にも常に蓄積していくばかりでした。
船乗り達は船を操縦し、帆を張り、甲板を掃除するなど、様々な役割を担っています。気候や天候に応じて、長時間にわたって働かなければならないこともあり、特に嵐や強風に見舞われた時には、船を安定させるために全員が昼夜を問わず働き続けることも少なくありませんでした。
船の操縦だけでなく、航海の安全を確保するために武装し、敵(海賊や他国の艦隊)の攻撃に備える必要もありました。また、病気が蔓延したり、食料や水が底をつきかけた時には、反乱や暴動が起こることもあったので、比較的衣食住レベルがマシな船長や幹部も気が気じゃありません。
そんな過酷な環境の中でも、船乗りたちはささやかな楽しみを見つけていました。音楽や歌、そしてカードゲームなどです。特に、夜になると船員たちは甲板に集まり、互いに歌を歌ったり、楽器を演奏したりして少しでも心を休める時間を楽しんでいたそうです。。
また、冒険や未知の土地への期待も、船乗りたちの士気を高める要因でした。新しい発見や宝物を目にすることができるという希望が、彼らにとっての大きな動機だったのです。特に、航海の先に待っている「黄金の国」や「香辛料の島々」への夢は、彼らの心に希望の光を灯していました。
長い航海の末に目的地に到達した時、船乗りたちは安堵と喜びに包まれました。特に、インドやアメリカ大陸などの遠く離れた土地に到達した時は、彼らの努力が実を結ぶ瞬間です。貿易品として持ち帰った香辛料や金銀、その他の富は、彼らにとっての大きな報酬となりました。
しかし、帰還後の報酬は必ずしも保証されているものではありませんでした。多くの船乗りは、航海中に得た富を十分に受け取ることができず、船主や国がその利益を独占することもあったのです。また、無事に帰還できたとしても、長期にわたる航海での疲労や病気により、健康を損なうことが多く、航海から戻ってもすぐに次の仕事に戻らなければならないこともありました。
とはいえ、新たな発見や冒険に心を惹かれる船乗りたちは、それでも再び航海に出ることを選び続けたのです。頭が下がりますね・・・!
というわけで、大航海時代の船乗りたちの生活についての解説でした!
まとめると
・・・というわけですね。つまるところ「大航海時代の船乗りたちは、厳しい環境下で生き抜きながらも、新たな発見や冒険への希望を胸に、困難に立ち向かっていた」という点を抑えておきましょう!